人間関係

26 この世界は君が定義している 人間関係編

渡り鳥の大きな群れが今年もやってきました。
よく見ると群れは小さなグループに分かれています。グループは新しくできたり消滅したり、さらにグループ内も入れ替わります。

この世界は優しい鳥ばかりと思っている者には同じような鳥が集まり、グループを形成します。
この世界は意地悪な鳥、悪意のある鳥が多いと思っている者には、そういう鳥が集まってグループを形成します。

おや、この世界は優しい鳥ばかりと思っているグループの中の一羽が揺れています。エサ場が近いのか、優しさグループと意地悪グループが接しています。
この世界は優しい鳥ばかりと思っているグループのほとんどは普段通りですが、揺れている鳥は表情がだんだん曇ってきました。エサを横取りされたり威嚇されたりして、ムッとしています。

さあ、ここが分かれ目です。
そういう鳥もいると受け流して距離を置くのか、不満を溜めて不機嫌になるのか、はたまたケンカを始めるのか。
意地悪に負けて不機嫌になると、世界は優しい鳥ばかりと思っているグループから少しずつ浮いてきます。会話が噛み合わなくなってしまうのです。

あ、揺れていた鳥はケンカを始めちゃったみたいです。
あ~、負けてしまいました。ケンカ慣れしている相手だったので、仕方ないですね。
負けた鳥は悔しくて、復讐を考えているようです。他所のグループに行って仲間を募って徒党を組むようです。そしてついに全面戦争が始まりました。両軍ともケガした鳥が多数います。いったい何のための戦いだったのでしょう。

別のグループにやっぱり揺れている鳥がいます。
この鳥は優しいグループが気に入っているので幸せそうです。隣のグループから嫌なことをされても、おおらかに対応して、上機嫌を維持しています。そのうちちょっかいを出されなくなりました。

また別のグループで揺れている鳥がいます。
意地悪されて不機嫌になりますが、怒るほどではありません。かといってきれいに忘れられるほどでもありません。
エサ場を譲ってばかりいては空腹になってしまいますが、金持ち喧嘩せずという言葉もあるし、揉め事は好きではありません。
板挟みになり悶々とストレスを溜めているようです。
そのうち同じグル―プ内で口論になりかけました。
すぐに治まりましたが、揺れている鳥は不穏な気持ちになります。

さあ、ここが分かれ目です。
優しさグループに留まるのか、出ていって同じような波動の鳥とグループを作るのか、はたまた孤独に生きるのか。
優しさグループの年長の鳥が見るに見かねて話しかけます。
「元気ないわね、大丈夫?」。
揺れている鳥は笑顔を作ります。「なんとか……」
「嫌なことが起きて、すぐ忘れるというのは難しいわね」
「はい……」
「でもいつまでもそれに集中するのもよくないのよ」
「そうなんですけど」
「今ある幸せを数えてみて。嫌なことはその何分の一?」。
揺れている鳥は幸せを数えてみることにしました。
仲間がいる幸せ、おしゃべりができる幸せ、おいしい食べ物がある幸せ、飢える心配のない幸せ、天敵に襲われる心配のない幸せ、健康の幸せ、気候も風景も素晴らしい環境の幸せ。ざっと考えただけでどんどん出てきます。
恵まれていたと気づいたら、さらに幸せになりました。
すると意地悪してきた鳥はそうする理由が過去にあったんだと感じました。

表情が穏やかになった頃をみはからって年長の鳥が話しかけます。「少しずつでいいから、嫌なことをした相手の幸せも祈ってあげて。そうすればあなたは執着を手放して、もっと幸せになれるから」。
揺れていた鳥はもう迷わなくなりました。

やがて意地悪な鳥たちは他所へ行きました。
周りは優しさと幸せに満ちた世界になりました。
過去に揺れていた鳥は金持ち喧嘩せずという言葉をなぞるように、たいへん豊かになりました。

(おしまい)

 



引き寄せの法則ジャンルのブログランキングに参加しています。
創作意欲やモチベーションの源泉になりますので
(つまらなかったらスルーして頂いて構いませんが、)
面白かったり、役に立ったと思ったら以下のボタンをポチッと押してください。
↓  ↓  ↓
にほんブログ村 哲学・思想ブログ 引き寄せの法則へにほんブログ村

 

こちらもよろしくお願いします
↓  ↓  ↓
人気ブログランキング

 

 


HOME (引き寄せの法則,寓話)  創作寓話リスト  禁無断転載 All rights reserved. 

-人間関係

© 2021 ムー屋寓話@引き寄せの法則