仕事

42 転職がうまくいきません(後編)


前編はコチラ

「お主には、こうありたいという軸がない。だから、少しずつ落ちていくんじゃ」
ウサギはさすがにふくれっ面になります。「これでも前向きに頑張るという軸は持ってたつもりなんスけど」
「まあ、そうかもしれんが、ちとズレとる」

ウサギは溜め息をつきます。「給料の少なさや残業と休日出勤、職場の人間関係、このどれかがいつも悪いんです。全部が悪いときもあって……」
「お主は労働条件などに囚われすぎじゃよ」
「え、どういうこと?」
「どうありたいんじゃ?」
「もうこの際、給料は安くてもいいから、残業が少なくて休日はしっかり休めて、人間関係に悩まなくていいなら十分です。そんな条件でさえ夢のような職場って気がします」
「そう思うから、そうなるんじゃよ。そうじゃなくて、心はどんな状態、どんな気分、どんな感情になりたいんじゃ?」
「へ?」
「その夢のような職場で勤めたとしたら、どんな気持ちになるか、今、想像してみなされ」
「今ですか?」
「止める?」
「う~ん、やるだけやってみます」。

ウサギはうんうん唸っていましたが、何とか想像することに成功したらしく、途中からニヤニヤしてきました。
「そう、それ!」。
突然、小人が叫んだので、ビックリしてウサギが目を開けます。
「な、何なんスか」
「その気分を忘れるでない」
「はぁ」
「その気分に浸っていると、そのうちインスピレーションが閃く。もしくはシンクロと呼ばれる兆しが現れる。しからば、その導きに従うがよい。あるがままの自分、自分らしさを追求しなさい。そうすれば自ずと道は拓ける」
「自分らしくいられる職場なんて、この世にあるんスか。そんなワガママ願っていいんですか」
「ワガママではない。あるがままでいるのは権利ではない、お主の義務じゃ。だが試練は訪れる。試されていると思いなさい。決してさっきの気分を忘れないように」。
ウサギは訳が分からないまま頷き、街に向けて歩きだすと、いつの間にか洋服も布袋も元通りになっています。
振り向くと、小人のお爺さんは消えていました。

ウサギが街に入り、壁などに貼られた求人広告を何枚も見ているうちにピンと来るものがあって、飛び込んでみると即採用になりました。
給料もそこそこよくて和気あいあいとした職場で、さらにお客さんから感謝されるというオマケ付きでした。
小さな試練はありましたが、試されていると思えという言葉を思い出して乗り越えられました。
そしてウサギは夢のような職場って本当にあるんだと感謝するようになりました。

しばらくして森へお礼に行きましたが、小人のお爺さんは見つからず、出会った場所にお供え物をして、声に出してお礼を言いました。
ウサギは自分の能力をさらに活かすためにそれからも転職しましたが、人間関係は和気あいあいとしたままで少しずつ給料が上がり、さらに幸せになったそうです。

               (おしまい)

 



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