基礎・全般

49 努力したくないんです 中編(2/3)

2021年7月22日

前編はコチラ

イタチ、キツネ、イノシシ、そしてカメの4匹は仲良く歩き始めました。
カメが遅いのでイノシシが自分の背中に乗せてあげると、カメは揺られて気持ちよくなり、うとうと眠り始めて、時々ゴロンと落ちてしまいました。

しばらくしてイタチがそわそわします。「オレ、ダルいからそろそろ抜けるわ」
「いや、ダルいとかいうな」とイノシシが苦笑します。「せめて用事があるとか言えよ」
「そうなんだけど、ま、みんな頑張って」と言ってイタチは去っていきました。
残った3匹は顔を見合わせ、歩き始めました。

一つ目の山にかかり、なんとか頂上に辿り着き、山々がうねるように連なっているのを見たところで、キツネがそわそわしました。
「山を十個も越えてもさ、妖精さん知らないかもじゃん。マインドブロックの外し方」とキツネが言います。「それって無駄骨じゃん。徒労ってイヤなんだよね~」
「行ってみなきゃ分からないよ」とカメが言いました。
「ためになること言ってたら、今度教えてよ。悪いけど、じゃ」と言ってキツネは来た道を戻りました。
イノシシとカメは顔を見合わせ、先へ進みました。
カメはイノシシの背中で気持ちよくなって、また眠ってしまい、何度か転げ落ちました。

山を幾つも越え、やっと8個目の頂上を越えた所で、イノシシがそわそわしました。
「オレぁ、また無駄な努力してんじゃねえかって思えてきた」とイノシシが言います。「元はと言えばキツネがマインドブロックがどうとか言うからココまで来たんだけど、当の本人はさっさと諦めてやがんの。そう上手い話はねえって知ってるから帰ったんじゃねぇかな」
「8個も越えたんだよ。あと少しじゃないか。もう少し頑張ろうよ」とカメは言いました。
「悪いけど、キツネの噂話を信じたオレがどうかしてたんだ」とイノシシは言って、うなだれます。
カメは仕方なく、背中から下りて、ここまでのお礼を述べました。
カメは1匹になり、ゆっくり進みました。

途中、石がゴロゴロした所や渓流を何とか越えて、やっと9個目の頂上に辿り着くと、目の前には乾いた砂と岩の荒野が地平線まで広がっていました。十個目の山は遥か彼方にあります。愕然としてしばらく動けないでいました。
ここまで来たら進むも戻るも、どちらも命がけだとカメは気づきます。

腹をくくって前に進み始めると、すぐに影が横切り、羽音がしたと思ったら、空中に浮かんでいました。
大きなワシにむんずと掴まれ、空を飛んでいたのです。
「ねえ、ワシさん」とカメが言いました。「努力しないで成功する方法を妖精さんに聞きに行く途中なんです。聞けたらお伝えしますから、助けてもらえませんか」
「そんな絵空事より、お前の肉のほうが美味そうだ」
「僕を食べたら一回きりですが、秘密を知ったら、一生使えますよ」
「ふむ」。ワシは興味を示し、一緒に行くことになりました。
あっという間に十個目の山を越えると、なだらかな丘の上で妖精は昼寝をしていましたが、ワシの羽音で目を覚ましました。

(つづく)
前編はコチラ)(後編はコチラ

 

※おしらせ
寓話が50本になったら、既に公開した寓話にまつわるエピソードなどをしばらくエッセイ風に書く予定です。

 

 



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