人間関係

6 悪いレッテルを貼るな

2021年4月3日

昔、森の近くの職場で、メスのクマが小さくなっていました。
上司のキツネからミスを指摘される度に萎縮してしまいます。

キツネの甲高い声が響きます。『やる気あんの? ちゃんとやってコレ? 前にも教えたよね。何度言えばできるようになるんだ。常識で考えれば分かるよね。頭、使ってる? 給料から引くぞ』。
どれも一発で心が折れるような言葉です。

最近は出勤するのが辛くなり、キツネが病気にならないかな、転勤にならないかなと期待するようになり、クマはそんな弱い自分が嫌になります。

キツネに怒られるのはクマだけではありませんが、自分だけ特別きつく当たられているように思えて、落ち込む日が多くなりました。

ある日、イヌが声をかけてくれました。「最近、塞ぎ込んでない? 大丈夫?」。
クマは勇気を出して、大丈夫じゃないですと言ってみました。
イヌは心から心配してくれて、森の中心に住むフクロウに相談するといいよと教えてくれました。

次の休みの日、クマはさっそく訪ねました。
クマが現状を伝えると、フクロウはふむと頷きます。
「まず嫌なヤツというイメージを捨てるのじゃ」
「え、でも実際に」
「それがいかん。そう思えば、それを強化する出来事が引き寄せられる」
「え~、でもどうすれば……」

「キツネは優しくて私の好きないい上司ですと言ってみなさい」
「えーーっ、絶対ムリ」
「諦めて、帰る?」
「あ、言います、言います。キツネは優しくて私の好きないい上司です」。
クマは言った直後に身震いします。
フクロウは苦笑します。
「次にキツネが微笑んで優しく教えている姿をイメージして」。
クマは腕組みをして、うんうん唸り、やっと顔を上げました。肩で息をしています。

フクロウはフォッホッホと楽しそうに笑います。
「これを寝る前に、深呼吸を繰り返して心を落ち着かせた後で、毎日五分間だけやること。
それと宿題。キツネのいいところを百個、書き出して、感謝する」。
クマは露骨に嫌な顔をします。「百個も?」
「お主は否定から入るの? 止めるか?」
「あ、やります、やります」

「お主の思い込みがこの現状を招いたのじゃ。思い込みと言われて、思い当たるかな」
「あ、そう言えば、職場に少しは嫌なのとか怖いのがいるから仕方ないと思ってて。前の職場もそうだったし」
「思い込みを上書きするのじゃ。書き換えなさい」。
クマは頷き、お礼を言いました。

クマは家に戻り、さっそく宿題をしました。やってみると、キツネのいいところがたくさんあることに気づき、自分でも驚きます。自然と感謝の気持ちが湧いてきました。

寝る前のワークを真面目に続けて三ヵ月がたつ頃、キツネは毒気が抜けたようになり、さらに転職で新しく入った出来の悪いタヌキにかかりっきりになり、クマには穏やかな上司になりました。

(おしまい)

 



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