お金・金運

8 お金の妖精

昔、大きな森の中で若い猿が鞄を抱えて、慌てた様子で木から木へ飛び移っていました。
大きく飛んだ拍子に財布を落としますが、気づかないまま行ってしまいました。

地面に落ちた二つ折りの財布から白い羽の妖精と黒い羽の妖精が出てきました。
黒い羽の妖精は残念そうな顔です。「あ~あ、行っちまった」。
白い羽の妖精は寂しそうな顔です。「やっぱり縁がなかったってことかなぁ」
「アンタにはな。二つ折りに曲げられて、座るときは尻の下敷き、おまけにレシートだらけで狭いし汚いし。俺はこれからガッツリ借金してもらおうってときにコレだ。運のいい野郎だぜ」。
二つ折りの財布はパンパンに膨らんで、角がほつれています。

「愛と豊かさを受け取って欲しかったんだけどな」と白い羽の妖精が言いました。
黒い羽の妖精は苦笑します。「ムリムリ。理解できねえよ。オマエさんも見ただろ、払うとき放り投げるみたいにレジに置くし、感謝の一言もねえし」。

「その割りにもっと欲しいってよく言ってたね」
「いるんだよ、大事にしねえくせに仲間を呼べって奴。ムリだっつーの」。
妖精たちは顔を見合わせ、苦笑しました。

 

森の中の大きな木のウロにリスが住んでいました。部屋がいくつもあり、そのほとんどにギッシリとドングリが詰まっていました。

リスは寝る前に財布の掃除をするのが日課でした。長財布からすべて出して、ホコリを落とします。
レシート類は全部出して捨てました。紙幣は角を伸ばし、皺のひどいものにはアイロンまでかけます。

いつもありがとうと声をかけながら、キレイに整えた紙幣を揃えて、財布に戻しました。
小銭は長財布とは別のコインパースに入れます。
二つの財布を磨くと光沢が戻りました。

リスは満足そうです。
「なんか知んないけど、お金が入ってくるんだよなぁ」と呟いて、微笑みます。

リスが大きなベッドで寝入ると、財布から白い羽の妖精と黒い羽の妖精が出てきました。
「当たり前だけど、仲間を呼びたくなるよね」と白い羽の妖精が言いました。
「俺はそろそろ諦めるよ。この先も借金しねえな、ここは」と言って黒い羽の妖精が去っていきます。

白い羽の妖精は背伸びをして喜びの舞を始めました。

(おしまい)

 



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